釣鐘山南面 ”釣鐘谷右股・左沢”  (2007年10月21日)

 
 ■入渓点から大石が続く。






 
■暫くはゴーロ帯。
 

   日之影川と綱の瀬川に挟まれた尾根筋には、実に渋い(マイナー)な山がある。北に聳えるピラミダルな日隠山に、南の「釣鐘山」。しかしながらこの界隈にも
  また渓谷が多い。有名無名の谷々を多く集める日之影、綱の瀬の支谷の中でも この釣鐘山の南面から突き上げる谷は、実に趣き深い絵面をしている。
  谷全体の長さは然程長くは無いが、沢の途中に描かれている「岩峰」を示す「毛虫マーク」・・・ここには一体どんな景色が広がっているのだろうか?果たして
  我らの遡行を許してくれるのか。期待が膨らむこの谷をちょっと覗いてみましょう!


  さて、この日は早朝からの入渓予定だった為、前夜の土曜夕方に比叡山駐車場広場に前夜泊する事にした。 秋口の天候も良い週末とあってはさぞかし
  クライマー達のテントが犇めき合っているのか・・と思いきや、テントは一つも無しで車が一台のみだった! 「堺ナンバー」のこの乗用車には何と 関西から
  いらっしゃった 実に美しく、みめ麗しい三人の女性クライマーだった☆ 少し話しを聞かせてもらうと、昨日は祖母のウルシワ谷〜落水谷遡行で、この土曜は
  比叡山のニードルのクライミング!、更に明日は尾鈴山の甘茶谷を遡行し、明後日に由布岳に登る予定だと言う! いやはや実に行動的な女性クライマーの
  皆さでした! ちなみに所属山岳会をお尋ねすると 『京都雪稜クラブ』・・との事で・・ 実は私もよくみている山岳会のホームページでした!
  京都雪稜クラブの皆様 楽しい時間をありがとうございました!



■入渓後すぐに小滝が続く。                                     ■釜付きの滝を登るミッチー!
   
    







●この日は、この秋最高の冷え込みらしく朝方の気温は 7℃くらいで・・・
 ちょっと水に入るのに勇気いりそうな雰囲気でしたが・皆さんお元気ね・^^;
 遡行始めてすぐに右手から 20m近い直瀑が出合っていたが、これが
 目的の右股の出合いかどうか判断付かず・・林道のが谷を横切る場所
 まで直進したのだが・・やはりこの20m直瀑が目的の右股出合いだった。
 上の林道を暫く歩き、右股の少し上流に斜面を下降し、また遡行開始! 
 この通過した区間が面白そうでしたよー!本来は右股の右沢を遡行する
 予定だったがこの下降ポイントが大滝の上に出てしまった為左沢に転進
 する事にした・・・ 右股・右沢は どんな感じだったでしょうね〜・・♪



■これが右股出合いの直瀑! 結構シビアな滝でした。                  ■左股を少し進むとこれまた直瀑! 左岸を巻き上がる。
     



■乗っ越しにてこずる程大きな岩がゴロゴロ・・・ この先で林道に出合い暫く林道歩き、終点から谷へ下降! と、これまた凄い滝の上流に出ました!ツルツルの直瀑!
   



■さて本流に戻ると暫くで3段滝の登場! 一段目はボルダーで登り、2段目は巻くのも困難、ザイルを伸ばし右岸の立ち木にランナーを取り落ち口へ登る。
   


   ■一段目、リフトさんのスリング確保で登る羽峡さん★  背後は2段目のトップ登攀者を確保するミッチー♪ ちょっと微妙なトラバースがありました・・・^^;
  



■2段目はフィックスロープを張り スリング確保で登攀。                   ■最後尾はフォローでクリーニングの綾吉さん♪
  



■さて、だんだん涸れ涸れになってきた谷を攀じ登るマッキーさんと羽峡さん♪     ■傾斜もきつくなる区間でした。
  




    ■かろうじて水の流れる10m強の滝は 中央のバンドを登る。 思ったよりは滑らないが、用心用心! 最後の一登りではザイル確保です。
  

  ■朝方の冷え込みでビール持参せず、後悔する綾吉さんも果敢に登ります・・^^;
  



  水が涸れた後は、岩登り・・ルンゼ登りの様相になってきました! 一人ギリギリ通る狭いルンゼを攀じ登る綾吉さん♪ 通ってよかったですね(^-^)
  


■水流があれば凄いゴルジュ滝だったであろう場所も 涸れていればチムニーでスイスイ♪ 殆どアスレチック的な遡行が続く!
   

   ■緑と青空が眩しい! かなりの急勾配の区間が続く。
   



■標高も1000mを超え最後の詰めにかかる、羽峡さん、マッキーさん。         ■そして、予想していた岩峰が出てきた!
   

  ●行く手を塞がれた岩峰と岩壁であったが、左側手前の岩壁はクラックが斜めに走り、カムも効きそうで時間をかけれ面白く登攀出来そうな壁であった。
   今回は簡単そうな右側岩に取り付いてこの岩峰区間を越えたが・・・あの右壁は気になりますね〜・・≒ 40m 1ピッチですけど。



    ■さて、この左壁を攀じ登った先から藪に突入! 途中ちょっと微妙なカンテの脇に出ながら越えるが、その先からヤブコギになる・・これが痺れる!
  



          ■ちょっとヤブが薄くなった部分に また岩が出てきたがこれが素晴らしい展望を得られる露岩帯だった!先陣を切って登るミッチー★
   


■ここでお弁当でも広げたくなるような絶景の露岩帯! 釣鐘山の南側が大きく広がる!

                  ■マッキーさんも素晴らしい秋晴れと、展望に酔いしれました!
                  

                                  ■南斜面のあちらこちらに 岩峰群が連なる・・まだ見えてない部分にも相当ありそうだ!
                                



■展望の良い露岩帯を過ぎると又 背丈を越える笹薮に突入!漕いでも漕いでも稜線は遠・・出来るだけ笹の薄い所を探しながら・・・しかもヤブコギで頼りになる
 獣道も途切れ途切れの心細い物しかない。 久々に 
1時間を悠に超える猛烈なヤブコギとなった・・・日頃使わない筋肉を酷使・・? 腕がコワル・・・^^;

  ■綾吉さんはコンタクトを落し、私は右頬と左目じりに切り傷・・他の面々も必死の形相でようやく稜線に脱出! 皆さんお疲れ様ー★ 本当に痺れたね・・・♪



■脱出地点からの遠景・・祖母山の主稜線がクッキリ見える!             ■さて後はこんな感じで獣道程度の浅い藪を稜線伝いに山頂を目指す!
   



  ■釣鐘山山頂!                                       ■下山は一般登山道を下る・・が、かなり急降下で道も道もガレガレ・・^^;
       


           ■山頂付近のブナ林は ほんの少し色づき始めていた! もう少しで見事な黄金色に染まるでしょう♪
          



   ■鹿川峠付近・・・日之影方面への道もクッキリついていた!来年通りましょうか♪   ■鹿川の集落から 鉾岳、鬼の目山方面を展望する。
       




●実に感慨深いキャッチフレーズであります。



■さて、今回も無事に鹿川集落に下山、皆様本当にオツカレサマでした! 地図で見ながら
 ワクワクしていた右股・右沢には入れなかったものの、渓の雰囲気は大きくは変わらない
 と思いました。入渓直後の滝た大石の乗り越し、あっさり水が涸れた後の岩稜・涸滝登り
 に興じて岩峰を乗り越え、展望露岩帯へ・・★ そして、猛烈なヤブコギ・・!
 秋に入り気温も下がり気味で、紅葉の走りの時にはピッタリの沢のような気もしましたが・・
 どうでしょうね〜♪ 山頂付近に広がるブナ林に感謝しながら、また懲りもせずこの付近
 には来る事になるでしょうねー★ ちなみに今回の谷の名前は、この谷のすぐそばの
 綱の瀬川に架かっている橋の名前が 「つりがねだにばし」・・・となっていた為、この名前
 を使わせてもらった♪ 予定では
「釣鐘山南面谷(仮称)」となる予定でしたが・・^^;
 さて、秋の日一日楽しませてもらった綱の瀬支谷よーありがと〜♪ 又来るよー★









■時  期  :  2007年10月21日
■地  図  :  大  菅 (下山路は CJNさんのページ 参考にさせて頂きました! CJNさんありがとうございました。)
■メンバー  : 羽峡、 マッキー、 ミッチー、 リフト、 綾吉、 沢グルメ (敬称略)






                                                        







































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