(2000年9月2〜3日)
宮崎市内を貫き日向灘へに流れ込む大淀川を川下から遡ってみると、綾町に差し掛かった所で大森岳の波及
する尾根に突き当たり南北へ二分する。大森岳の北側を遡る綾北川と、南の裾野を巻く綾南川である。綾北川は
田代ヶ八重地区で尾股川を北に分け、本流は規木川を名を変え熊本県南部、白髪岳山系・小白髪岳の北斜面
に消える。一方、綾南川は大森岳の南側を蛇行し綾南ダムの上流から、本庄川と名前を変えその源流は同じく
小白髪岳の東斜面に吸い込まれる。言わば、小白髪岳から西股山を経て大森岳にかけての山々を大きく
包み込む様に流れる大淀川の源流は、この地域に降り注いだ雨と照葉樹林が育んだ河川であると言える。
今回訪れた多古羅川は、綾南ダムの少し下流から北西に延びる支流でその源は輝嶺峠のピークに消えて行く。
大森岳の登山口で知られる多古羅林道を終点まで歩き、そこから先は沢を行く事になるのだが・・・・
又しても・・・ここにも守護兵が待ち伏せていた。
■多古羅林道入り口で出発準備
に取り掛かる。
■林道入り口にはゲートがあるので
ここから歩く事になる。 ■多古羅林道 大森岳の登山口もある。
■そろそろ沢に降りてみる。
常緑樹と苔むした感じが何とも宜しい♪
■水量は豊かで流れが重い・・・
■広々とした河原歩きが続く。夏の水遊びには良い・・しかし水流が重い!!
■両岸迫ってきた。この川の流れ
はとにかく重い・!
■ご本人は釣っていると言うのだが、
どう見ても溺れている様にも見える
F谷君。
■這い上がるF谷。
■多古羅の清流にしばし時を忘れる♪
■少しは振ってみるか・・・ ■岩稜地帯になってきた。
■微妙なヘツリを強いられる
箇所もある。手掛りスリング用のハーケン
を打とうとしたがリズも小さく・・・
■河原の狭いスペースだったが他に適地無く、少々
湿っぽい場所だがまぁ良かろう♪ これが沢だ。
天幕を張らせて頂く。
■グッタリと寝込むF谷君・・・お疲れ様でした。
〜〜夜はいつものように賑やかに酒を酌み交わし沢の話に花が咲く!甘党のF谷君はロイヤルミルクティーで話に
ついてくる。こんな沢の夜の一時がかけがえの無い瞬間だ。次に行く目的の谷や、過去の沢の話など話題に
尽きることは無い。今日の川の流れは本当に重かったなぁ〜・・・
そしていつもの如く知らぬ間に眠いについていた〜〜
■二日目朝も快晴だ。 ■長い深い瀞場が出てきた・・・と!!!
☆この辺りの通過中、半手袋の内側にチカット!した微かな痛みがあった。さほど気にもしなかったのだが
何気なく右手、手袋の内側を見てみると「ヒル」が吸い付いている!慌てて身の回りのヒルチェックをすると
時計バンドの内側にもう一匹張り付いていた。奇声を上げながらヒル退治をしている私を見て
F谷が笑いながら近づいて来る。・・・・
「ヒル退治ですかぁ〜・大変っすねぇ〜♪」 実に嬉しそうである。人事だと思っていい気なもんだ!
振り返って彼の顔を見てこちらが笑った・・・
「F谷・・・お前どぉも無いか・・・?」 「えっ何がっすか・・?」
彼の顔の眉毛の所に木くずのような小さなヒルが吸い付いている (^o^)
これまで何度かヒルの被害に遭ったが、通常ヒルは物陰に隠れる習性がある。従って袖口や時計バンド
の裏側、スパッツの中、靴下の内側などが特に要注意だ。ここのヒルは小型のせいだろうか、今までの経験値
から言うと吸血行為が下手だ。通常、知らす知らずの内に吸い付かれて、気がついた時には既に手遅れ・・
と言うのが普通だが、多古羅川のヒルはインパクトで痛みを感じる、天唐さんも同じ印象を持っていたようだ。
しかしながら、実に堂々と顔面から献血しているケースを目撃したのはこれが初めてである。
■やはり居たヒル・・・ 一騒動も
落ち着いてちょっとブレイク。
■ヒルの出没で足も速くなる。 ■水流細くここら辺りで遡行終了。杣道に駆け上がる。
■この旧軌道跡の様な所から数百m区間は痺れた!
無数のヒルが足元から這い上がってくる。小走りに
走っては立ち止まって、タカってきたヒルをはぎ落
とし又走る。地面から上体を起こし首を左右に振る
「ヒルダンス」を舞いながらタカッてくる。走っては
落としを繰り返しながら林道に出た・・・
ここまでくればもう安心だ。
■時 期 : 2000年9月2〜3日
■地 図 : 大森岳・田代ヶ八重
■メンバー : 天唐・ F谷・ 沢グルメ
*