シレイ沢～鳳凰三山

　　　（２００７年８月３１日～９月２日）　　
　南アルプスの明主”北岳”から連なる3,000m峰の峰々「白峰三山」と野呂川を挟んで対峙する「鳳凰三山」・薬師ヶ岳、観音ヶ岳、地蔵ヶ岳の総称をこう呼ぶようだ。
野呂川から鳳凰三山に突き上げる谷はどれも急峻で急斜！滝の連続を予想させる「濃目」の等高線が、薄ら笑いを浮かべている。比較的短めの沢が多いこの
地域はコンパクトな遡行と鳳凰三山縦走をセットで楽しむには良さそうな斜面である。実は今回、東京在住の友人で九州では源流テンカラ紀行を共にしたＦ谷さんと
その友人のニッシーさんが予ねてから計画されていた「鳳凰三山縦走計画」に乗っかり久しぶりの再会と、どうせなら沢からいかが・☆　と言う訳で実現したシレイ沢
遡行であった。長期天気予報は雨・雨・曇り・だったが、土壇場になって「晴れ」マークがチラホラ出だした！　どうも土砂降りは無さそうだ！福岡からの出張応援組は
マスモさんと綾吉さん♪これは楽しい遡行になりそう！さてさて気になっていた　天気も一安心、沢詰め後は白亜の鳳凰三山天空散歩と洒落込みましょう♪　

■芦安公営駐車場で仮眠をとった我々は、翌朝07:40のﾊﾞｽに乗り南アルプス林道を広河原方面へ出発！シレイ橋付近で下車、橋のタモトからロープ伝いに入渓。

■シレイ橋から見たシレイ沢・・・ガレた斜滝が続く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■入渓早々にシャワーを浴びて目が覚める！ニッシーさん登ります。
　　　　　

　　　　　■続いてＦ谷さんと　マスモさんも飛沫を浴びながら。
　　　　　

■ガレた傾斜の区間の岩はとてもヌルヌルスルスル滑る！　　　　　　　　　　　　　　■ガレ区間を過ぎて出る最初の滝・・左の巻き道から。
　　　　

■もうこれから先は急斜面、滝々々の連続！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■巻きが多いながらも登れそうな滝は積極的に取り付く綾吉さん。
　　　　

　　　　■滑りやすい滝を上手く登るマスモさん。
　　　　

■続いて２段滝・・！これも手が出ません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■小滝、多段滝、斜滝を越えて進む・・・ゴーロ帯と呼べる区間は殆ど無い・・・
　　　　　

　　　　　■スダレ状の滝は裏側に回りこんでクリアー★
　　　　　

■連続する滝も滑りやすいが水際を登ってみよう！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■白い砂が綺麗な多段滝の前で、ハイ・ポーズ！
　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●左からマスモさん、ニッシーさん、Ｆ谷さん、綾吉さん♪

■迫力満点の美瀑！残念ながらコレも左岸巻き道からのショット。　　　　　　　　　　　　　■直登不可能な滝の連続で高巻きを強いられる・・・
　　　

　　　■これも綺麗な滝だ！５０ｍはあるかな・・？
　　　

■更に巻き道から、垂直に近い角度で落ちる直瀑！　１００ｍはあろうか！　　　　　　　　■一旦　谷に戻って≒５ｍの滝を登るニッシー♪
　　　

　　■Ｆ谷さん長時間ｼｬﾜｰを浴びて転がるように滝をｸﾘｱ！体力消耗したようです。
　　　

■シレイ沢はその谷そのものが急勾配で、一本の滝のような感じだ。　滝々の連続でいったい幾つあるのか・・・ Ｕｎｃｏｕｎｔａｂｌｅ！！！!
　　　

　　　■滝の左岸壁を慎重に登攀する・・・結構高度感があるようだ・・
　　　

■いけそうな滝は全てトライしましょう♪　直登中のマスモさん。　　　　　　　　　　　　　　　　■ニッシー、Ｆ谷コンビも続きます。この辺りから岩質が変わってきました。
　　

　　　　　　■花崗岩質の岩に変化する沢に、３段の滝がかかる！　１段目の滝の左端の岩乗り越しが微妙なバランスのようだった。２段目以降は右岸を巻き！
　　　　　　

■３段滝を過ぎてちょいでシレイ沢名物　『白い滝』登場！一種独特の存在感がある！　その白い滝の左岸にはこれまた立派なザレた　『白い壁』だ　☆
　　

　　　　　■白い滝を右岸から越えて左手に涸れ気味の枝沢を見送ってちょっとで、テンバ適地が出てきた。目の前はお花畑・・・今夜はここで一泊だ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　●さて、今日の行動時間も予想をちょっとオーバー・・皆さんお疲れ様デシタ。　テンバ適地があるか否か・キョロキョロ探しながらの遡行であったが
　　　　　極めてフラットで快適なテンバに恵まれた。今日の天気はちょっと晴れ間が出てきたかと思ったら、ガスが出て真っ白になったりと目まぐるしい変化
　　　　　を見せたが、夜は星空を眺めながらの　楽しい晩餐会だ☆　ニッシーさん、Ｆ谷さんのはからいで、実に美味しい料理にありついた。お酒類もたっぷり
　　　　　ありますから、のんびり夜を過しましょう♪・・・とは言え、昨夜は殆ど睡眠不足の面々・・・21:00前には皆さん　コックリコックリ・・で早々の就寝。
　　　　　明日は天気に恵まれますようにー☆　　　　　

　　　　　　　　　　　　●●＜＜　2日目・朝　曇り・・一瞬晴れ・・たまに小雨＞＞●●

■テンバのすぐ上流で二股になる。左は観音ヶ岳へ、右は薬師ヶ岳方面へ・・・右股を軽快にシャワークライム！　Ｆ谷君も朝一番から冷たいシャワーを浴びます！
　　　

■綾吉さんフリーで越えました☆　このｼｬﾜｰｸﾗｲﾑは冷たかったぁー！！　　　　　　　　　■これが実質上　水流のある最後の滝、右岸を巻く。
　　　

■この小滝の手前が　一番立派なテンバ適地でした。３張りはＯＫかな　♪　　　　　　　　■水は涸れ気味になり源流の様相へ・・・小雨が降ってきました。
　　　

　　　　　　　■源流となった沢を淡々と詰め上がる、時折出てくる涸滝の頃合いを見て、右岸の急斜面を這い上がり尾根筋を辿った。
　

　　　■しかしながら、この谷には歴史を感じる・・と言うのか、巻き道も上手く付けられて、いてしかも一本ではなく、右岸左岸の斜面に小巻き気味の踏み後から
　　　　高巻き～大高巻き跡まで　実に多彩な踏み跡が山頂方面へ延びている。これは遡行者の為だけの巻き道では無くて、鳳凰山へ登る為の踏跡・・或いは
　　　　山師が使う杣道なのではないだろうか。滝を巻く為だけでは無いような踏跡もあるような気がした。

　　　　■急斜面の尾根道を辿る事ひと踏ん張りで、鳳凰三山らしい白岩、白砂のザレ場に脱出！縦走路に向けひた登るニッシーさんとｆ谷君♪
　　　　

■歩きにくいザレ場を登る・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■縦走路に脱出！　お疲れ様でしたー☆
　

　　　　　　　■今回も何故か縦走路の真ん中でおヘルメットをかぶったまま
　　　　　　　　　お尻を出して着替えるＦ谷君。　九州でもそうでしたね・・・＾＾；　　　　　　　　　　　■ザックをデポして薬師ヶ岳ピストンしましょう♪　
　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■薬師ヶ岳へ向かう綾吉さん。

●薬師ヶ岳山頂　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●観音ヶ岳山頂・・・ニッシーさん　　　　　　　　　　●地蔵ヶ岳山頂

■オベリスクを背後に控え、最後の『高峰』ピークを目指す。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■オベリスクに登るマスモさん♪
　　　

>

　　■終始快晴・・とはいかず、晴れ間が出たり急にガスに包まれたり、小雨が舞ったりとやや不安定ながらも、雨に悩まされたわけでもなく、夜には満天の星空も
　　　　愉しめたし、今回の山行は白亜の鳳凰三山縦走で締めくくり大満足！まぁ少々下山は遅くなったがこんなのはご愛嬌ご愛嬌♪　この沢の隠れた名所・・
　　　それは沢筋に花が多い事だ。入渓直後から目に付き出したミネトリカブトは山頂に到達する直前まで目を楽しませてくれたし、ハンショウズルの一種が
　　　あったかと思うと、ホツツジが咲いていたり、キツリフネにサラシナショウマ・・他にも実に多彩な花達が咲き乱れていた。中でも鳳凰三山にだけ咲くと言う
　　　ホウオウシャジンに　タカネビランジを観れたのは鳳凰に来たなぁ～と言う感慨深いものがありました！　と言う訳で終わりよければ全て佳し！！　
　　　鳳凰三山の峰々よありがとう～＝★　　　又来るよ～南アルプス♪　・・・って結構　またすぐに来たりしてね♪　あんたも好きね～◎

　　　　　　　　　　　　　●●＜＜　シレイ沢～　鳳凰三山で出逢った花達　＞＞●●

●ホウオウシャジン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●タカネビランジ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●ヒメコゴメグサ