木浦谷・左股〜霧立越 (2008年 7月19〜20日)

    

   ■2008年 海の記念日の連休、毎年この日の前後は天候が不安定なような感じだが、今年は結果としては概ね良好! 接近するかと見せかけた台風7号も
     九州からそれてくれた。 連休を活かした沢紀行なら やはり沢中一泊の行程が良い。 比較的急峻で短い沢が多い九州内ではあるが、ワンビバーク行程の
     沢もそれなりにある。 さあこの連休はどこに入るか・・・ 考えた末 木浦谷に♪ せっかくのワンビバーク沢登りであれば遡行中に人工構造物やら林道等は
     見たくない・・^^; それなら左股が面白そうだ! 原生林溢れる霧立越縦走路に出て 夏のブナ林でも楽しもう!  下山方法は・・・ まあ工夫の為所ですが、
     なんたって、沢登りはイマジネーションが大事ですからね♪ 創造力豊かに行きましょう★



     ■木浦谷界隈は久しぶりの入渓、一般的には木浦橋のヘアピンカーブから右岸に付けられた林道を歩いて そごう谷出合い付近から入渓する人が多いようだ。
       我らも当初はそのつもりだったが、途中 通行止めであるはずの林道が通れたし、灼熱地獄の暑さに耐えかねて、木浦橋から直入渓! 後は沢筋を遡行。
       真夏の水遊び、思いっきり水と親しみますか!




             ■入渓後しばらくで 『タカラギの通らず 』(勝手に命名・・^^;) が出現! ミッチー先陣キッテ泳ぐ! 綾吉女将さんも ヘツリ泳ぎ♪
   



         ■続いては 深い釜付きのネジレゴルジュ滝。左右に分かれて泳いで取り付き! 左側の岩稜リッジを登るか?!
         


■綾吉ちゃん 右岸リッジに取り付き。                              ■滑りやすいリッジを登攀する天ちゃん。
 



■水量の多い木浦谷下部はなかなか面白い遡行が出来る!真夏には持って来いだ!   ■ そごう谷出合い通過!泳いでヘツって よじ登って上流を目指す!
 



■気持ちの良い遡行!                                    ■なぜか行動色に焼き鳥を持っているミッチー。 背後は行動食の権威 綾吉さま。
 



■一息で≒15mの滝・・右岸が登れそうだが・・中間支点ハーケン一枚取り付いてみたが・・・直登のつもりがかなり左にずれてしまいました・・で、小巻気味に乗っ越し。
 
 ●小巻もなかなかシビアで すべる草付きにツルツル岩でした・・^^;


 ■続く深い釜付きの小滝は泳いで取り付くチャーちゃん。
 



■流れの太い小滝・直登するも天唐さん 落ち口で跳ね返されて釜にドボン・・^^;  ■ミッチーはお助け借りて乗っ越し・落ち口にホールド&スタンスが乏しかった様です。
 




■暗いゴルジュの抜け口に斜滝・・・綺麗な渓相だ。                      ■その先にも釜付きのヘツリ越え・・ミッチー、綾吉っつあん越える!
 

 ■水飛沫が気持ちいい♪
 

        ■何とも爽やかで味のある渓相に・・・☆
        



■微妙なバランスの急傾斜のヘツリもフリクションが効いて快適!             ■2段滝は中央突破。
 

       ■支谷に架かるゴルジュ3段滝!軽快に登れた。
       



■8m前後の滝・・・登れそうだが、落ち口が・・^^;時間も15:30を回ってきたので高巻き!   ■またも釜付きをヘツリ泳ぎ♪
 




■滝のすぐ上に出合う 左股に侵入、中々の渓相だ。                    ■軽快に小滝を架ける 左股を遡行する。
 
 



  ■左股遡行しばらくで架かるF1≒10m。,見事な滝だが手が出ず 左のガレ場を高巻き。 時間も16:30近くになってきた・・・テン場をきめましょう♪
  

  ■左股F1の上にまぁまぁのテン場・・ちょっと狭くてガタガタだが贅沢は言わない♪
  

    ■久しぶりの沢中一泊での沢登りは・・・やっぱ良いものですね〜! 下山の時間に追われる事なく ゆったりとした気持ちで遡行に専念できる所がGOOD!
      そして、久々の木浦谷界隈の沢は快適 且つ 奥深い渓谷の風格がありました。 沢筋は殆ど完全な原生林・・・サワグルミにヒメシャラにブナが広がる
      森の中を流れるこの渓は やはり九州を代表する渓谷の一つ・・・だと思います! まぁ、お世辞にも最高なテン場・・・とは言いがたい場所でしたが、原生林
      の中で、星空を見ながら過ごす一晩は 何物にも変えがたい貴重な瞬間です☆ 今日は11:00過ぎの入渓だったので 5時間強の行動時間となった。
      大自然の中でしっかり癒されましょう♪


                    

       ● 真夜中、付近は多い茂る樹木で中々星が確認できなかったが、少し移動すると満天の星空に、綺麗な満月が 辺りを明るく照らしていました。
           明日もお天気に恵まれますように◎



                       << 2日目 朝・ 快晴!! >>


                              ■2日目も快晴!さて張り切って遡行開始! 徐々に傾斜も増してゆく左股。       
 



■小滝をいくつか越えると綺麗な美瀑!F2≒15m。下から見ると何とか直登できそうなので、チャーちゃん取り付く!そこそこに支点も取りやすい岩質で軽快に落ち口
 までザイルを伸ばしたが・・落ち口の乗っ越しポイントが悪い・・^^; あと一手、何もないツルツルのスラブ区間が数メートルあり、乗り出せない。 お言葉に甘えて私も
 トライさせてもらいましたが・・・無理です。 支点整理してハーケン一時残置のロワーダウン 〜 右岸高巻き。 滝の上から懸垂で支点ハーケン & カラビナ 回収!

  



■F2を越えて尚 良好な渓相が続く。 自然と笑みがこぼれる区間だった。      ■流れはだんだん細くなっていく。
 



■だんだんと源流の様相を呈してきた。                              ■急傾斜のガレ沢となり 水も涸れガレ・・・
 







■木浦谷・左股を巡る沢旅もそろそろフィナーレ・・完全に水が涸れた谷は益々
 傾斜を増し、霧立越のピークへ突き上げる。今の所そこまで濃い笹薮は出て
 こないが さて、これから最後の詰めの部分はどうでしょうか。
 確か霧立越の1440m付近・・・  馬つなぎ場の付近は背丈をはるかに越える 
 櫛の目状の猛烈な笹藪帯が続く箇所があったが・・・淡々と詰めあがりましょう!




   ■何と、そんなに酷くも無い浅いヤブコギで霧立越縦走路へ飛び出た!ラッキー☆ それでも暑い中の沢詰めは汗だくでした・・・^^; 皆さんお疲れ様でした! 

●思ったより楽なヤブコギで思わず笑顔の 現金な綾吉さん



■平坦で豊かな原生林の茂る霧立越を楽しみながら・・・                 ■25分そこそこで”水飲の頭”山頂へ到着! 一息入れたら下山にかかりましょう♪
 

    ●さぁ、今回の下山計画はこうだ。水飲の頭(2万5千分の1の地図では白岩山表記してあるピーク)から南東に伸びる五ヶ瀬町と椎葉村の境界尾根は
     通称「しゃくなげ尾根」と呼ばれており一般登山道化している。 それを伝って木浦林道まで下り、林道を横切って 木浦山(1441m)まで登り返す。
     木浦山ピークまでは立派な境界尾根の踏み跡が走ってるはずだ。 問題はそれから先・・・ 木浦山頂から南の尾根をヤブコギしてダイレクトに木浦谷
     へ下降するか、しばらく境界尾根を辿って国見峠の林道へ脱出し、林道歩きで車まで戻るか・・。とにかく木浦山ピークまで行ってからの現場判断としよう。



■その名の通り立派なシャクナゲの茂るしゃくなげ尾根。  ■林道に出て木浦山への登りはこんな感じの浅い笹藪。   ■一登りで 木浦山山頂!




■朽ちてしまった『木浦山』 山頂標識
 ■下山してはっきりと分かった事だが、この写真の左上にある白い杭が境界尾根の道標で
   山頂から北東方面に白杭の道が続いていた。 さらに正面に黄色い杭が見えるが これが
   製紙会社の物か何か 不明の杭で、山頂から南東に向かって黄色杭の道が伸びている。
   山頂での打ち合わせでは 境界尾根を拾って国見峠の林道に脱出しよう・・との意見で
   まとまったが、どうしても帰りたい方向に延びている「黄色杭の尾根」が気になって・・・結局
   この南東に延びる尾根を拾ってしまった。 最初は道もはっきりしているが 標高1350m
   付近を境に まったく道が不明瞭になってしまった。ひょっとしたらこれが境界尾根かも・・
   と思っていたのだが・・違うか?! 

   こうなったら、早々に進路を南に変えて 谷筋を探して下降に入る事にした。ぐんぐん高度
   を下げて、コルを南方面に一つ跨ぎ、浅い谷筋を見つけて更に下降。 二つ目の枝沢を
   合わせて流れも出て来た時に 「これは国見峠に出る谷では無いな・・」と感づいた。 
   我々が下っている谷は 一直線に真南に向かっているのだ。 この標高で出てくる谷で 
   南に向かう谷・・・と言えば一つしかない。それは 我々が車を停めて入渓した場所に 
   ダイレクトに向かう谷だ。

   やはり、木浦山山頂から北東に向かう尾根が境界尾根で、 我らが取った黄色杭の道は、
   何かの踏み分けで 山頂から南東に向かう尾根で間違いないようだ。




■最初は鮮明な踏み分けだった黄色杭の南東尾根だったが・・・  ■浅い谷をいくつも合わせて流れが太くなった。   ■そして南へ一直線に下降する谷へ!







 ■いくつもの谷を合わせて太い流れとなった谷を下りに下る。 途中に出てくる
  滝の連続も巻き下って、谷を斜面を駆け下りると ひょっこり入渓点に戻って来た!
  わが愛車が可愛く停まっている。 林道歩きも何もなしで入渓点へ帰着!

  皆さんお疲れ様でした! これも一本尾根筋を南東にとってしまった怪我の功名
  かもしれませんが、 まぁ結果よければ全て良し◎

  今回の一泊沢紀行も 深く楽しい思い出になりましたね。 本当に深い深い原始の
  森に接することが出来ました。

  それでは皆さん またどこかの渓で会いましょう♪ 近いうちにね◎





         <Photo Presented By Ayakichi , Micchiy & Sawa_Gourmet>




■時  期  :  2008年 7月19〜20日
■地  図  :  胡 摩 山
■メンバー  :  天唐渓遊、 チャー、 みっちぃ@サンダーバード、 綾吉、 沢グルメ







                                                        











































inserted by FC2 system