耳川源流・上の小屋谷
         
                             (2002年9月20〜22日)

 九州の最深部、宮崎県椎葉村・・・脊梁山地の豊かな原生林を源にする清流耳川は幾つもの大きな支谷を持っている。
その代表格がこの”上の小屋谷”であり、それは九州を代表する谷であると言っても過言では無い。多くの沢師や渓流マン
も一度は入渓してみたいと羨望する谷だ。晩夏のこの時期、過ぎ去る夏を惜しんで、上の小屋におられる全ての神々に
許しを乞い、足を踏み入れる


 福岡から上の小屋を目差す時、どの地点から入渓して何処に脱出するか・・考える所である。尾前から入渓して沢詰め
の後、尾前に帰着するのが一般的なのだろうが、何とか源流域の国見岳あたりからスタートできないものだろうか・・・?
そこで我々は椎矢林道を熊本県側の砥用から入り、椎矢峠の少し先から、門割林道へ道を取り、雷坂の侵入口を探した。
雷坂から上の小屋跡を目差して谷沿いの杣道を下降し、翌日から登り返す・・・脱出したところに車がある、と言う訳だ。
ただ、現在はあまり使われていない筈の「雷坂」がどんな状態になっているのか・・・不安はあったがとにかく地図を頼りに
谷底を目差してみよう。



             




 ■門割林道を走ること約一時間半で雷坂の出合に付く。     ■ここが雷坂の入り口だ・・・・と思うが。
          



 




 ■雷坂の入り口地点には「しゃくなげ峠」と看板にあった。
 ここの標高が1510m、上の小屋谷底が750m。ここから
 約760mの高低差を下降するわけだ。道は大丈夫か・・
 各自の高度計をしっかりと合わせて、下降開始。今回の
 ポイントは高度の正確把握が鍵だ。まずは標高1320m
 地点を目差そう。

 



■最初はこんな感じで道はハッキリしている。             ■だんだんガスが出てきた。道も不明瞭になる。
     







■そしてとうとうこの様な笹薮になった。腰をかがめて下を
 向いて道らしき踏み跡を丹念に拾う。所々獣道が左右に
 走るが惑わされずに!雷坂は途中まで忠実に尾根筋
 につけられている。高度計と地図に首ったけになりながら
 高度1320mを確認。ここで右に折れて急降下!谷を
 目差すのだ。直進すると尾前の集落に出てしまう。
 この標高1320m地点の笹に、天唐さんが
赤テープ
 1つ付けた。



■転がる様に谷へ降り立った。かなり時間かかったなぁ。     ■小屋跡より少し上流に出たようだ。
     

      ■上の小屋谷に見いる天唐さん。
     




        ■今日は谷に降りてテンバを見つけるだけだ・ちょっと振ってみる天唐さん。
             


                     

                     ■羽峡さん 深い淵を微妙にヘツる。
                     
                    



■深く大きな釜だ。主でも居るか!
   




                                   ■さすが上の小屋・・魚影は濃い。
                                   


    ■懐の深い谷だ・・・振ってみる。
    

                                 

                                 ■ヤマメは良く走る。 
                                 




■左右に明確な巻き道が付けられている。歴史を感じるなぁ。      ■こんな感じのヤマメが良い。
      











■適当にテンバを探して歩く。遡り返しは
 明日からだ。




■絶好のテンバ適地。岩のテーブル付きだ。
       





   〜〜 無事に雷坂を下降し、上の小屋谷に降り立つ事ができた。 やはり聞きしに勝る奥深い谷だ。
       明日はどんな表情を見せてくれるか・・・愉しみである。 〜〜






        



 
                                                                      

 


























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